13年度登山情報
10月27日、本連盟と県警山岳救助隊、市消防山岳警備隊、3者合同の救助訓練が実施されました。この訓練は毎年行われているもので、今年も竜爪山北面の沢口沢天神の滝付近で開催されました。
参加者は消防6名、警察7名、本連盟所属の各山岳会から24名の計37名です。当日は、天神の滝への入り口に当たる郷島の安倍川河川敷で、まず、心臓マッサージとAEDの使用法、三角巾による応急手当の訓練を行いました。その後、天神の滝に移動しましたが、前日の雨で岩場の状態が悪かったため、滝付近の急斜面を使い、滑車や3分の1重量軽減法などを用いての負傷者搬送訓練を行いました。
郷島へ戻った後、再度、ザイル担架の作製やザイルボッカによる負傷者搬送訓練を行いました。
救助技術は一度学んだだけではなかなか身に付きません。各参加者とも、このあと、自会へ戻って会員に伝達講習等を行い、技術をより確かなものにしていざという場に備えていくこととなります。
ザイルを編んで担架を作る |
ザイルボッカによる搬送 |
滑車を使っての搬出訓練 |
心配蘇生法訓練 |
2013.9.30
静清合併10周年記念登山実施
9月29日(日)、静岡市の竜爪山において、標記の行事が、静岡市山岳連盟の主催で実施されました。本行事の目的は、合併10年を祝い、各所属山岳会会員どうしの親睦を図ることにありましたが、併せて、本岳連が4月から進めている竜爪山登山道整備事業の一端を担うものでもありました。
当日は、各山岳会から100名ほどの会員が参加し、平山(旧道、新道)、則沢、牛妻、俵峰の各登山口から竜爪山への集中登山を行いました。また、中部電力(株)様からも2名の参加をいただきました。山頂では、市岳連松永会長の挨拶のあと、山桜の記念植樹を行いました。
前記した竜爪山整備事業について説明します。ここ数年、竜爪山では遭難事故が相次ぎ、皆様ご存じのように、未だに3名の方が行方不明になったままの状態です。これらの事故の原因が何であるか、厳密には特定できませんが、おそらくは道迷いによる事故だろうと想像されています。竜爪山の主要な登山道には、指導標は数多く設置されていますが、ついていない脇道も多く、また、設置されている指導標の表示に、誤解を生じさせる標記等も指摘されています。
そうした問題点を総合的にチェックし、改善するために、上記事業を進めておりますが、今回の記念登山でも、参加者に、登山道や指導標の問題点を調査していただきました。
調査の結果や改善の状況については、今後随時皆様にお知らせいたします。道迷いに注意し、安全に竜爪山を楽しまれるようお願い致します。
松永会長挨拶 |
記念撮影 |
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2013.9.28
消防署の山岳救助訓練見学
静岡市の消防署は、組織内に山岳救助隊を独自に持っています。従って、静岡市には、県警の山岳救助隊と、合わせて二つの公的な山岳救助組織があるということになります。
市岳連は、毎年、二つの組織と合同の救助訓練を行っていますが、このたび、市の消防署が、これまでとは違った形の訓練を組織内で行うと聞いて、市岳連の役員が見学に行ってきました。
9月25日、場所は、静岡市葵区麻機付近にある20mほどの滝で、ここから、負傷者を搬出するというものでした。担当していたのは、静岡市千代田消防署管内の山岳救助隊員6名、特別高度救助隊4名、賤機救急隊3名、それに、指揮隊3名の、計16名です。この中で、特別高度救助隊というのは、災害現場などで特殊技術を使って救出活動をしているあの組織です。
つまり、二つの救助組織が互いの得意分野を生かしながら協力して救助に当たり、それを救急隊に素早くバトンタッチして応急処置と搬送を行うという、連携プレーの訓練でした。
普通の山岳救助では、負傷者をザイルで滝などからおろす場合、支点には樹木などを使いますが、ここではそれに加えて、特別高度救助隊が地面に鉄棒を打ち込み、それに補強処置をして支点に使うという方法をとっていました。これは、登山者も覚えておきたい方法です。
訓練は順調に進んでいたのですが、ここで思わぬアクシデントが起こりました。静岡県内の方はテレビニュースでご存じと思いますが、この日、何と、静岡県庁の屋上に、突然猿が現れるという珍事が起きたのです。そのため、救急隊はそちらへ急行することになり、最後の部分の連携訓練は、残念ながらカットされてしまいました。
今年も10 月に、前記した三機関合同の救助訓練が予定されています。今回の新しい方法が、参加各団体に伝えられることを期待しています。
地面に鉄棒を打ち込み、補強処置をする。アイスハーケンでも使う方法。 | |
補強された支点 |
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訓練の行われた滝 |
2013.9.25
南アルプス登山相談所閉所
南アルプス登山口の畑薙第一ダム付近で開設されていた登山相談所が、9月1日をもって閉所しました。この相談所は、静岡県遭難対策協議会が主催し、市岳連、県岳連が協力して、毎年、正月、5月連休、夏山シーズンに開設しているものです。このシーズンは、7月13日から始まり、9月1日をもって終了致しました。
相談記録のとりまとめに当たった井川山岳会の報告によれば、開設期間中の登山者は、入山者が2536パーティ、5145人、下山者が、1947パーティ、3835人と、いずれも記録が残っている中では過去最高となりました。
今年は、夏山シーズン前に、アウトドア系の某雑誌で南アルプス南部の特集が組まれたようで、そうした影響もあったと思われます。多くの人々が南アルプスを楽しんでくれるのはうれしいことですが、各山小屋の番人などからの報告によれば、残念ながら装備や食料などが明らかに不備と思われる登山者も多く見かけられたそうです。
この地域は山が深く、一旦事故が起こると、救助活動には多大な労力が掛かります。充分な装備と心構えで入山されるようお願い致します。
2013.9.25
山伏 西日陰沢登山道の状況ー続報ー
前回の続報です。21日に「みどりの道パトロール」担当者数名で現地調査を行いました。その結果、以下のことがわかりました。
・大岩上と蓬峠下…登山道崩落
・大岩から少し登った尾根取り付き点付近と蓬峠上の数カ所…倒木、登山道の損傷
担当者がとりあえずの応急処置をしたうえ、行政の担当者に、報告と補修の依頼をしてあります。現状で、通過は一応可能ですが、この方面へお出での方は充分ご注意ください。なお、西日陰沢に架かる橋は無事でした。
2013.9.20
山伏 西日陰沢登山道の状況
安倍奥山伏岳西日陰沢登山道についてのお知らせです。先日の台風で被害があったようです。一般登山者から市を通じて市岳連に連絡がありました。内容は、大岩上で登山道が崩落していることと、蓬峠付近で風倒木が道をふさいでいるとのことです。
市岳連では、「みどりの道パトロール」担当者を中心に、21日、視察と応急修理に入りますが、修復と通過の可否について、詳細は今のところ不明です。連休でこのコースを予定している人が多いかと思いますが、ご注意ください。なお、続報については、入り次第お知らせ致します。
2013.9.2
「富士山の歌」発表会開催
8月17日、静岡市葵区の県立美術館講堂で、土橋茂子さんの作詞・作曲による標記発表会が開かれました。土橋茂子さんは、「岳人の歌」や「二軒小屋の歌」など作者として有名な方です。富士山の世界遺産登録を受けて、ぜひ新しい富士山の歌を作りたいということで、今回の発表となりました。
土橋さんはまた、市岳連所属の「静岡ワンダーフォーゲル会」の名誉会員でもあり、そうした関係から同会が中心となって発表会を企画したものです。当日は、山の関係者が多数参加し、土橋さんご自身から直接指導を受けながら、皆で何回も歌い、新しい「富士山の歌」を覚えました。そして、最後は「富士山の歌」の楽譜をおみやげにいただきました。
この新しい歌が多くの人たちに歌い継がれていくことを期待します。なお、楽譜は別紙をご覧ください。
2013.8.23
市岳連主催「こども登山教室」
静岡市岳連主催の標記講座が今年も開かれます。この教室は、登山体験の中で、こどもたちに日常生活では体感できない感動や自然の厳しさ、体を動かす楽しさなどを味わってもらおうという目的で開かれます。
例年、好評のうちに行われ、今年で3回目の実施となります。9月24日(火)に開校式と机上講習を行い、10月5日(土)と10月19日(土)〜20日(日)に、実際の山登りを体験します。今年は、浜名湖西方の湖西連峰と富士山麓朝霧高原周辺の山を予定しています。対象は、県内の小学生、中学生で、募集定員25名です。
受講料は無料です。申し込み締め切りは9月7日(土)ですが、定員になり次第募集終了となります。お早めにお申し込みください。
なお、内容の詳細と申し込みについては、別紙をご覧ください。
「こども登山教室要項」
2013.7.29
再掲「日本一の富士山に登ろう」県山岳連盟主催少年少女登山教室のお知らせ
5/17日付けでお知らせした標記教室の再掲です。県山岳連盟主催のイベントで、親子で富士山に登るのをサポートする教室です。実施は8月の26日(月)、27日
(火)で、現在申し込み受付中です。まだ定員に余裕があるようですので、興味のある方はぜひご参加ください。
2013.7.24
南アルプス山開き
7月16日、南アルプス登山口の畑薙第1ダムサイトで、今年の夏山開山式が開かれました。式典には、市岳連からも松永会長、望月副会長他、計8名が参加し、夏山登山の安全を祈願しました。その後、井川小児童による、恒例のアルペンホルン吹鳴も行われ、式典に花を添えました。
これ以降、夏山シーズン中、現地には、登山相談所が設けられます。市岳連からも何人が担当者として詰め、入山者の指導や相談に当たります。今年も、皆様がすばらしい南アルプスを堪能してくださるよう祈っています。
2013.6.25
市岳連主催「初心者のための読図講習会」開催
過日本HPでお知らせした標記講習会が、6月19日19:00から、静岡市駿河区の「来てこ」で開かれました。
この数年、県内の中低山では遭難事故がたびたび起き、未だに何人かの登山者が行方不明のままとなっています。この講習会は、そうした状況を受け、市岳連として何らかの対策を講じたいという思いから今年初めて企画したものです。
テーマとしては地味な内容のため、どれくらいの参加者が集まるか心配もされましたが、当日は予定の定員50名を遙かに上回る参加者がありました。
講習は、まず静岡こまくさ山岳会の鈴木正昭氏と静岡踏岳会の片山充孝氏から地図と読図の基本について話され、続いて3名の講師から、読図に関わる失敗体験の話がありました。休憩無しの2時間でしたが、参加者の皆さんは、熱心に聞き入っていました。
2013.6.22
「こどもクライミング」お試し体験会
6月17日(月)、静岡市の北部体育館「ノースウォール」で、小学生「こどもクライミング」のお試し体験会が開かれました。この行事は、静岡市葵区のあるこども会から、静岡市山岳連盟が依頼を受けて実施したもので、当日は小学1年生から6年生までの6名と付き添いのお母さん方が参加しました。
参加者たちは、準備運動の後、ハーネスの装着や注意点の説明を受け、まず指導員の見本クライミングを見学しました。それからいよいよ壁に取り付きましたが、皆生き生きと楽しんでいて、中には終了点まで登ってしまうこどももいました。
このお試し会は7月にもう一度開かれ、それを受けて8月2日(金)と6日(火)に本大会が開かれます。
2013.5.19
静岡市岳連主催「初心者のための読図講座」のお知らせ
本岳連主催の標記講座が開かれます。ここ数年、県内の中低山において遭難事故が多く起こっていて、度重ねての捜索にも拘わらず、何人かが行方不明になったままです。また、無事救出された事例を見ても、道迷いによるものが多いと考えられます。本講座は、そうした状況の中で、山登りを始めて間もない方々に基礎的な読図力を身につけてもらう目的で開かれます。
日時は6月19日19:00、場所は静岡市駿河区の「来てこ」です。受講料は無料ですが、事前の申し込みが必要です。本来は、市岳連所属団体の会員を対象にした講座ですが、一般の方々でも参加できます。道迷いの不安を感じながら山に登っている方、読図が苦手という方、ぜひご参加ください。
詳細は別紙要項をご覧ください。
2013.5.17
「日本一の富士山に登ろう」少年少女登山教室のお知らせ
昨日に引き続いて、県山岳連盟の企画する登山教室のお知らせです。こちらは、小学5,6年生と中学1年生およびその保護者を対象とした、1泊2日の登山教室です。日時は、8月26,27日で、募集人員は親子20組、申し込みは7月25日から8月8日までです。申込期間まで、まだ間がありますが、定員になり次第締め切りになるということですので、申し込みは早めにご用意ください。
2013.5.16
「白馬岳に登ろう」静岡県山岳連盟主催登山教室のお知らせ
静岡県山岳連盟主催の標記登山教室が開かれます。日程は8月3,4日で、猿倉から大雪渓を登って山頂の山小屋で1泊、翌日白馬三山を縦走して鑓温泉を経て下山するという行程です。教室は座学2回と実習講座として日帰りで安倍奥の山伏岳(2014m)に登る登山も組み込まれています。白馬岳登山とセットで、夏山登山の基礎を学ぼうというものです。
定員は20人、申し込みは5月15日から6月15日までです。詳細は別紙募集要項をご覧ください。
2013.5.15
百万人の山と自然
「安全のための知識と技術」公開講座
日本山岳ガイド協会主催の標記講座が、今年も開かれます。興味・関心のある方はぜひご参加ください。ここ数年、県内の山では、遭難事故が続いています。山を始めたばかりの初心者の方はもちろん、基礎を学び直すために、ベテランの方々にもお勧めします。
日時は6月6日18:00、静岡市のグランシップで、入場無料です。直接、会場へお越しください。
又、この講座に関連させて、実技講座も予定されていますが、こちらは事前の申し込みが必要です。両講座について、詳細は別紙をご覧ください。
2013.3.5
日本高山植物保護サミット開催
標記の大会が、このたび静岡市駿河区の「アザレア」で開催されます。この大会は、危機に瀕している高山植物の実態とその保護について考えるもので、記念講演とシンポジウム、それに全国の高山植物保護活動の紹介などが行われます。
主催は、「南アルプス高山植物保護ボランティアネットワーク」他で、静岡県が共催となります。記念すべき第1回大会を静岡市で実施することになりました。
日時は3月23日(土)13:30〜17:00で、入場は無料、事前申し込みも不要です。皆様、ぜひお誘い合わせの上ご参加ください。なお、詳細は別紙をご覧ください。
別紙 2
2013.2.20
浅間原登山道の桟道補修
安倍奥の下渡から浅間原に登る途中の桟道が新しく付け替えられ、安全になりました。浅間原への中間地点にある2箇所の桟道です。だいぶ傷んでいて、このコースをパトロールしている静岡EXPクラブからも、たびたび指摘がされていたところです。
新しい桟道は、下の写真のように金属製のしっかりしたものです。これまでは、踏み抜いて怖かったという話なども聞きましたが、これで安心して通れるようになりました。
2013.1.9
「海外トレッキングツアーの楽しみ方講座」
静岡県山岳連盟海外委員会主催の標記講座が、2月17日13:30から、静岡市葵区の「アイセル21」で開かれます。この講座は、ヒマラヤをはじめとした海外の山岳地帯へのトレッキングツアーの魅力や、参加するに当たっての留意事項などを身につけていただくための講座で、静岡市山岳連盟も協賛して行われます。
講師は、日本を代表する登山家の大宮求氏ほかで、事前の申し込みは不要です。受講は無料ですが、資料代として500円が必要となります。
なお、本講座は、トレッキングツアー募集を前提にしたり、旅行業者の斡旋等が絡むものではありません。あくまでも情報提供の場ですので、お気軽にお出でください。
講師大宮求氏の経歴、他詳細は別紙をご覧ください。